鎌倉時代に、曹洞宗を開き禅の教えを説いた、あの偉大なる道元禅師の生涯を描いたこの作品。
DVDが出たので、早速みた。
全体的には、とても良い作品だったと思う。
爽やかな清涼飲料水を飲み干したよう、心が洗われた。
道元禅師役である、歌舞伎俳優の中村勘太郎さんの演技が素晴らしい。
水を打ったかのように静寂な佇まい、そんな境地の道元禅師を、見事に演じ切っていた。
・・・が、素晴らしさと同時に、この作品は突っ込みどころ満載でもあった。
3つほど、ご紹介しよう。(この先は、ネタばれ注意報 発令)
アミーゴの 3つの突っ込み
1.道元禅師が悟りに向かうまでの苦難が、全くスルーされている。
座禅を組み続ける道元禅師。ハスの花がわーっと広がり(CG)、
次の場面では、もう悟りの境地に達したようだ。
「ええっ、こんなに簡単に悟りって開けるの??」
このインスタントな感じって・・・・どうよ
2.内田有紀さんでは無いと思う
中村勘太郎さんや笹野高史さんのごとく、”和”の顔立ちが並ぶ中で
目鼻立ちぱっちり、西洋チックの内田有紀は、鎌倉時代に紛れ込んだ
現代人のよう。
重要な役どころだし、願わくば、”和”の顔の女優にして欲しかった。
3.演出がしょぼい
藤原竜也演じる北条時頼が、心を病み、悪霊に刀をふりかざす。
が、その悪霊の生首は、天井からヒモでぶら下げられたもの。
学芸会のような演出に、すっかり興ざめ。
藤原竜也くんは、演技派だけあって、怯える権力者を上手に表現してた
のだが・・・
以上。
「まるで、永平寺のプロモーションビデオ」と評したのは、赤木くん。
ここまで突っ込んでおいて言うのもナンだが、作品自体は二人とも良かったと思ってる。
だが、題材がやはり地味。しかも、専門用語も出てくるので、ある程度は仏教的知識やその世界観を知っておかないと、理解するのが難しい。
そういう意味でも、今の日本でこの作品がヒットするには、まだ早かったんじゃないかな。
題材だけが地味ならば、「おくりびと」のような、大どんでん返しヒットもあったかもしれない。
が、「おくりびと」は普遍的なテーマを扱っているのに対し、「禅」は、”分る人だけが分ればよろしい”的な気概を感じさせる。
ハリウッド映画のように、豪華なフルコースディナーもいいが、時には精進料理もカラダが欲しくなる。
そんな人に、ぜひこの作品をオススメしたい。







