「カラダにいいこと」がアダになる
「健康のためには、コレがいい!」
ちまたでは、さまざまな健康法があふれかえってます。
今、現在では信じて疑わないものもたくさんありますが・・・
残念ながら、数十年後には評価がひっくり返っているかもしれません。
ここ数年で、母の耳はどんどん聞こえづらくなりました。
母と話すときは常に、声を張り上げています。
経験者には分かってもらえますが、少しずつ微妙なストレスが積み重なってきました。
母に説明しようにも、公共の場では周囲に気を遣います。また、私が問いかけても、全く違う答えが返ってくることも頻繁です。
私も手をこまねいたいた訳ではなく、長年にわたり補聴器を勧めてきました。
しかし、母はまったく気乗りせずで、時だけが過ぎてゆきましたが。
最近ようやく、補聴器センターに一度話を聞きに行くまで漕ぎ着けたのです。
年齢だから仕方がない・・・
聞こえの問題は、それで済まされがちです。
しかし、実は長年の習慣も、高齢になってからの難聴と関係している。
近年、このことが明らかになってきたのです。
「お母さん、今も耳掃除ってしてる?」
「うん、よく耳かきで取ってるよ・・・。」
「・・・・。」
耳垢をためてはいけない。マメに耳かきで取るべし-
私が子供だった頃、耳掃除は当たり前のよう親の役目でしたし。
高校生の頃、学校で行った耳の検査に引っかかったこともあります。
「耳垢がたまっているから、家でしっかり掃除しなさい!」
みんなの前で、学校医に怒られて恥ずかしい思いもしました。
そんなこともあり、私も20代の頃はマメに耳掃除してました。
当時は、耳掃除を商売にするお店まであり、わりと繁盛していたようですが。
今では、耳掃除に関する常識が180度ひっくり返っています。
「耳のなかはいじるな! 耳掃除なんて年に2度程度でよし。」
「しかも素人は手を出さず、耳鼻科に任せるべし。」
「耳垢も、耳を守る役割がある。そっとすべし」
先日も、耳鼻科医がそう訴える記事をみました。事実、娘の耳垢を取るために受信した耳鼻科でも、同様にたしなめられました。
理由はこうです。
非常に繊細な器官である耳を、耳掃除でいじると傷つけてしまいます。
長い間、耳掃除を当たり前に行った世代が高齢となり、医学的に調べた結果、それが難聴の原因と結びついたとのことです。
昔はさんざん、耳鼻科医も耳掃除をしろ!と言ってました。
今となっては、耳鼻科医自らが、難聴の原因となる!と警告しています。
ということは・・・。
今、現在「良い!」「最高!」と言われる健康法や健康情報も、何十年か後には覆される可能性があるのです。
歳月による経過観察でしか、分からないこともあるのでしょうが。
良いと信じてやってきたことが、健康を損ねる一因となるのは、何ともやりきれないですね。