先が見えない状態で 自分を磨き続ける力
今回の東京オリンピックは、終わってみれば日本選手団が過去最高のメダル数を獲得したのでした。
普段はTVを見ない私も、競技のライブ中継には釘付けです。
ひときわ胸が熱くなったのが、女子ソフトボール決勝戦でした。
北京五輪でも、上野投手の剛速球に度肝を抜かれたのですが。
13年前のあのときと変わらぬ豪腕ぶりでマウンドに立つ姿をみて、なんとも言えぬ感慨深さが沸き起こりました。
北京五輪を最後に、2大会、オリンピックの競技から外れたソフトボール。
東京五輪で復帰を果たすまでの間、上野選手はどうやってモチベーションを保ったのでしょうか。もちろん世界選手権などはありますが、やはり注目が集まるのはオリンピックであり、多くの競技の晴れ舞台となっています。
もう二度とオリンピックの競技復帰はないかもしれない。ましてや、スポーツ選手は一般的には年齢が上るにつれ、現役続行が難しくなると言われています。上野投手が現役で活躍できる間に、オリンピックでマウンドに立つかどうか分からない状態で、それでも一流の技術を磨き続けてきた、その精神力は半端ではありません。
受験でもコンテストでも、期限があれば、全力でソレに向けることはできます。
目標を掲げる日付すら曖昧な状態で、決して腐らず、自分を鼓舞しながら挑み続ける、そのこと自体が才能ではないでしょうか。
しかもソレを生まれ持った人はなく、誰もが後天的に伸ばしうる類のものかもしれません。