91歳、世界最高齢の総務部員の方に思うこと

先日、91歳の女性が『世界最高齢の総務部員』として、ギネスブックに認定されたというニュースを目にしました。

大阪の専門商社で、平日午前9時から午後5時半までフルタイムで勤務する、入社65年目の玉置泰子さんは、まさにその会社の生き字引そのもの。
現在の会長(79歳)よりもずっと長く勤めておられます。

いや、これがどれだけスゴイことか!!

まもなく80代となる実母のすがた、その母の通院や介護サービスに付きそうなかで、母と同世代の方々をみているからこそ、ただただ圧倒されるのです。

母も15年前までは、事務員としてキビキビと働いていました。定年後しばらくは、スポーツジムに行ったりと元気に活動していたのですが、後期高齢者となり、大病を経験したこともあって、体力は落ちる一方です。

母は少しでも早く歩くと息が切れるので、ものすごくゆっくりとしか歩きません。
1~2年前から、街なかでは階段を使うことがなくなりました。
母と出かけると、すかさずエスカレーターやエレベーターの場所を探します。

あと、耳がすっかり遠くなりました。補聴器は付けているものの、調整が難しいようで。
母と会話するときは声を張り上げないと言葉が届かず、しかも、ゆっくり話さないと理解しづらいそうです。

そのせいもあるのか、母の話し方も滑舌が悪く、ものすごくゆっくりになってきました。
声もしわがれてます。

また、以前に比べると生活のあらゆる面で「億劫さ」が先立つようです。
提出書類を書いたりする作業や、少し入り組んだ内容の話を聞くとなると、すぐ疲れたといいます。
電球やシーツの交換も、なかなか重い腰が上がらないようで。


そういう姿を間近でみているからこそ、アメージングな訳です!

戦前生まれの91歳の玉置さんは、社内の報告書をまとめたり取引先への手紙を書いたりするのが主な仕事だそう。

背中は少し丸まっているものの足腰は丈夫で、オフィスをスタスタ歩いてます。

補聴器を装着している可能性もあるものの、社員と会話している様子はスムーズです。聞こえづらさは見受けられませんでした。

おそらく表計算ソフトを触りはじめたのは、玉置さんが60代後半から70代前後の頃ではないでしょうか。若い社員からパソコンの扱い方を教えてもらうなどして、今では表計算ソフトも使いこなせるようになったと言います。

さらに! 毎年、新入社員に向けて、研修を行うそうです!
人前で話すとなると、相手が聞きやすい声でなければいけません。
母のようなしわがれ声だと、まずそこで難しいです。

さらに適切なスピードで話すこと。
聞くひとの立場にたって、わかりやすく内容をまとめること。
ある一定の時間、立ったままの姿勢でいること

すべての高齢者がそうだとは言いませんが、やはり年齢を重ねると、こういったことのハードルは上がるのではないでしょうか。

人生100年時代といわれる昨今。それでいくなら、私もまだ折り返し地点を曲がったところです。
ただ、あと40年、普通に働ける体力と気力、そして能力を保っているかどうかというと・・・努力します!としか言いようがないのですが。

あの活力は、どこからくるのでしょうか・・・

番組での、玉置さんのお話しのなかに、その源をみた気がしました。

「仕事というのは基本的には誰かの役に立つことでなければならないのですね。
私は長いことやっているうちにそういう境地に到達していますので。
私は会社にいるということは、必要とされると共に誰かの役に立てるというのが、私が会社に存在している意義だと思います」