それでも投資へのハードルは高い
「貯蓄から投資へ」
政府挙げてのスローガンのもと、一般の人が投資しやすい環境が年々整ってきていました。
いよいよ2024年からは「新NISA」が始まります。
現在、「NISA」や「iDeCo」の関連書籍も多数出版されていて、若い人を中心にNISA口座を開設する人が増えていると聞きます。
しかし、投資への機運はまだまだ温度差があります。
40~50代の知人たちの中で、「NISA」や「iDeCo」を始めている人決して多くはなく、話をしてみても、反応は芳しくありません。
人間、よく分からないものを恐れるといいますが。
投資ってその最たるものでしょう。
さらに、芸人さんが投資詐欺にあったというニュースが大々的に流れました。
あんな報道をみると、投資全般が「怖いもの」にしか思えません。
近づいてはならないと見なすのも無理はないでしょう。
さて、私が積立のインデックス投資を始めたのは2018年です。
きっかけは「3000円投資生活」という書籍を読んだことですが。
投資といえば数十万円単位からというイメージが強かったので、「3000円から」という金額設定に衝撃を受けました。
内容も初心者向けで懇切丁寧。投資って、そんなに特別なことでもなさそうです。
それでも、実際にインデックス投資を始めるのに、私は半年もかかりました。
3000円投資生活を始めようとすると、以下の手続きが必要です。
- 証券会社に口座を開設する
- 証券会社と自分の銀行口座を紐づけする
- 実際に、銘柄を選択し、投資する
手続きが煩雑そうにみえて、どうも無意識的な「億劫」が先立ちました。
漠然とした不安はさらに募ります。
一旦はこの書籍どおりの銘柄を選んでみるものの、その後は自分で銘柄選びなどできるのだろうか・・・投資信託とはなんぞやが、今ひとつ分かっていないというのに。
いつかは着手するけど、今でなくてもいいわと思い続けて半年。
さらに、投資はうまくいくことばかりではなく、元本割れはつきまといます。
現在、少額ながらも株式投資をしている私からすると、投資に失敗して「損失」が出るのはしょっちゅうで(自慢ではないけど)、「損失」を学びの機会に変えようと努めていますが。
当時の私が抱く「元本割れ」とは、とんでもない!ことでした。
書籍「3000円投資生活」にて、「初心者でも大丈夫」「投資は怖くない」と書かれていたとしても、初心者には「どれだけ安心」なのか判断がつきません。投資について、知らないことだらけですから。
今、学生に向けての金融教育の重要性が高まってきていますが、これは本当に必要だと思います。
2024年には「新NISA」も始まり、投資への追い風は吹いてますが。
決して元本割れしない「銀行貯金」から、「元本割れ」のリスクをとって投資の世界へと飛び込むのは、なかなか「エイヤ」でいかないものですね。