部屋の状態は、その人の心の状態を表すのか?
「部屋の状態は、その人の心の状態を表す」
「お片づけ」系の書籍の中では、よく目にする表現です。
私自身は割とキレイ好きで、ほどよく整理している方だと思います。
なぜなら、モノが多いとエネルギーが吸い取られるように感じるからです。
だから、コマメに整理整頓するし、要らないモノも容赦なく手放すことができます。
そんな私にとっては、昨今のお片づけブームはお墨付きをもらっているようなものですね。
ただし、こうも思います。
逆は真なりとは必ずしも言えないのではないでしょうか。
つまり
「部屋が片付いていない=精神状態も乱れている。」
一刀両断に、言い切れるものではないでしょう。
私の母はそうですが、モノが適度にあふれている、少し乱雑な方が気持ちが落ち着く人もいるからです。
実家に帰ると、「まぁ使わないだろう」という景品があふれていたりしますが、捨てようとすると必ず抵抗にあいます。
戦後間もなくモノが少ない時代に育ったせいもあるでしょうが、モノが多くても苦にはならないようです。
また、繊細な人の中には、モノを捨てると自分まで切り取られる痛みを感じる人がいると聞きます。
自分とモノの境目がつきにくい方に、捨てろ捨てろというのはあまりにも酷ではないでしょうか。
↑ この著書には、モノを溜め込んでしまう人の心理が詳しく書かれています。
「部屋が散らかっているのは、気持ちが乱れている証拠」と杓子定規に決めつけるのは、やや無謀だと思います。
一つの尺度を万人に当てはめるのではなく、目の前の一人ひとりを個別に体感する感性が大切にしていきたいですね。