受験の関門 12歳で通るか15歳か

義務教育である中学までは誰でも進学できるにも関わらず、中学受験をする人が増えています。
その理由は色々とありますが、ここ近年で一番多い理由はコレではないでしょうか。

「内申書で勝負ができるかどうか」

国公立や私立の一部で内申書を提出する中学はあるものの、私立中学は基本的に一発勝負の学力試験のみです。
事前の模試でどれだけ高偏差値を叩き出しても、当日の試験で得点が取れなければ不合格となります。
非常にシンプルで分かりやすいのが、中学受験の特徴です。

一方で、高校受験はどうでしょう。
私が受験した時代の公立高校受験は1回限りの試験でしたが、今は前期・中期・後期など、選抜試験が分かれています。
当日の得点と内申点の割合も試験によって異なるようで、かなり複雑です。

一つだけ言えるのは、内申書のウェイトがかなり高いことです。
私立高校も推薦などを得る場合などで、内申書はかなり重視されると聞いています。

極端に言えば、学力さえクリアすれば何とかなる中学受験。
それに対して高校受験は、中学校生活全般にわたり、内申書の影響下に置かれます。

いずれは通る 受験という関門を
12歳または15歳、どちらで体験するかの選択となるでしょう。
(もちろん小学校受験もありますが、ここでは言及しません)

中学受験を選んだ場合、多くは小学校高学年から進学塾に通い、そこから受験を意識した生活が始まります。
難関中高一貫校を目指すとなると、それはそれは半端ない勉強量を要求されるのです。
あの勉強量が、中学受験は過酷と言われるゆえんですが。

12歳でパスしたら、原則的に中学3年間は学生生活をどっぷりとつかれます。
(高校に進学すると、大学受験を意識し始めるので)

高校受験を選択した場合。
小学校生活はのびのび~と謳歌できるでしょう。
その代わり中学入学後から、内申書の関係で半ば高校受験を意識することになります。

中学受験を選択した家庭のなかには、高校受験を避けるために選ぶケースも多いです。
高校受験は主教科だけでなく、副教科のウェイトも高いので、全教科オールマイティにこなせる子が有利です。
あと先生ウケをする子かどうか、提出物をきっちり出す子なのかというのも、高校受験においては大事な要素となります。

上のお子さんで内申対策の大変さを知ったり、小学生のうちに「この子は内申が取れない」と見切った場合に、保護者主導で、前倒しで中学受験に舵を切るのではないでしょうか。

内申書への不安だけではありません。
通うことになる中学校が荒れているなどで、地元の公立中学を選べず、自力で中学を選ばざるえないケースもあるようです。

ただ我が家の場合は、娘の希望からでした。
女の子は、「やってみたい」と自分から言い出す子も多いと聞きます。

昭和の頃のよう、中学3年になってから、ぼちぼち高校受験に向けて走り出した時代とは違うのです。
特に、都市部の場合は。

必ずしも12歳で受験を体験すべしとは思いません。
ただし中学に上がってから、「内申で勝負できそうもない」と分かっても遅いので、小学生の間で少し気にかけてみるといいかもしれません。