【コーチ34】一言二言で説明できる定義を持つ
前回、前々回に渡って、コーチの定義(コーチは◯◯です)をどのように定義するかについて、お話しました。
今回はこのテーマの最終稿です。
このように定義を変えたことで、コーチングの質がかなり変わったという話をしました。
ただし、「コーチングとは何ですか?」と訊かれたとき、いつでもどこでも「クライアントの人間的成長を促す存在です」と、杓子定規に答える訳ではありません。
私にとってコーチングとはなにか?-私が考えうる2つの定義を、時と場合によって次のように使い分けています。
- 説明用の定義
- 自分の中でしっくり来る定義
「自分の中でしっくり来る定義」については前回お話ししましたので、今回は説明用の定義についてお話します。
説明用の定義も持っておくと便利です
「コーチとはどんな仕事ですか?」
コーチ歴15年目に入っても、今でも初対面の方にはこう訊かれます。
税理士やパン屋さんといった、一言で職業イメージが伝わるのとは違い、コーチという職業は説明しにくいなぁと感じるのは、今でも変わりません。
色々と考えた結果、最近では「目標達成と願望実現の専門家です」とか「カウンセリングとコンサルティングを足して2で割った仕事です」と答えることが多いでしょうか。
これはあくまでも、コーチングを知らない人や何かの折に訊かれたときに、即座に答えるとき用の定義ですね。
名刺をみて「コーチとは何ですか?」と尋ねる場合、全員が全員、興味があってのことではありません。
社交辞令、もしくは天気を尋ねるがごとくの場合も多々あります。
なので一言二言、簡単なキャッチフレーズを持っておくのは非常に都合が良いです。
そういう意味では、前々回お伝えした「コーチとは、クライアントの目標達成をサポートする。」という定義でもOKでしょう。
「目標達成と願望実現の専門家? もう少し具体的には?」とさらに質問される場合もありますが。
「さもありなん」とコーチ初心者がやりがちなのは、相手はさほど興味がないのに、延々とコーチングの説明をしてしまうことですね
(私もよくやりましたが(笑))
あくまでも相手の興味の度合いを見計らって、説明することをオススメします。
説明を続けても、さほど興味がなさそうなら別の話題に切り替えるなど、早めに切り上げてもいいでしょう。
ご縁のある方なら、その場限りではないので、おいおい自分自身やコーチングについて知ってもらう機会もありますから。
余計な深追いをしないためにも、「コーチとは◯◯です」と、一言二言で済ませられる定義は持っておいた方が便利でしょう。
相手と深く話せる機会を再び得たときに、膝を交えて「自分が心から大事にしているコーチングとは?」について、じっくりとお話すればいいのではないでしょうか。
「コーチとは◯◯です」
自分の中で揺るぎない定義を持つ一方で、日々の場面に応じて、幾つか用意しておく。
説明用の定義、自分が心から思う定義、ビジネス面での定義、ライフコーチングをする上での定義など・・・ご自身の生活の場面や、相手の受け取りやすさに応じて臨機応変に使い分けることができればいいですね。