【エッセイ14】依存を嫌う気持ちの奥には...

人に頼ること、人にお願いすること。

そういったことが苦手でした。今でも苦手意識があります。

 

「自分一人で頑張ろうとせず、人に任せられるようになりましょう」

ビジネス書にも自己啓発書にもよく書かれています。

頭ではそうしたいと思っています。でも、できない。

いざそれをしようとすると、とても嫌な気持ちになる。

 

どうしてそれが苦手なのか?

どうして嫌な気持ちになるのか?

 

その苦手意識や嫌な気持ちの奥に何があるのだろう?

そう思って、苦手意識と嫌な気持ちの奥に入ってみました。

まるで高い飛び込み台から「エイ!」と言って、水の中に飛び込むように。

 

飛び込んでみると、そこにあったのは、無力感でした。

自分が一人では何もできないちっぽけな存在だという力が抜けるような弱々しい感覚。

「この感覚を感じるのが嫌だったんだ」

 

そのことに気づいたとき、少しだけど楽になりました。

もちろん、まだ、無力感を全部受け入れられるようになったわけではありません。

でも、もう少しだけ無力感と共にいることができるようになったら、もう少し今よりも人にお願いしたり、頼ったりすることができるようになるかもしれない。

いつか、そんな自分と出会える日を、楽しみに。