【エッセイ67】To Do Listをサクサク進める秘訣
「今日はこれとこれをやろう」
そう思って、To Do Listに今日することを書き出したものの、いざ取り掛かろうとすると、気が重くなったり、面倒くさくなったりして、ついつい、先延ばしにしてしまう項目も、ちらほら・・・・
そんな経験って、ありませんか?
私も長年、ToDoListを使ってきました。
が、続いたり、続かなかったりを繰り返す日々。
「この繰り返しをいい加減、終わらせたい!」
そう決意した私は、まず自分がどんなパターンを繰り返しているのか、じっくり観察することから始めたのです。
そこで見えてきた今までのパターンは、
「決意する」→「続かない」→「自分を責める」
→「再び、決意する」→「続かない」→「自分を責める」
→「再び、決意する」→以下、繰り返し・・・
でした。
このパターンに気づいたあと、まず私がしたことは、
「自分を責めない」ことでした。
「決意が続かない自分はダメなやつだ」
そう責めることで、ますます意欲が失われ、継続するエネルギーが足りなくなっていたことに気づいたのです。
責めることをやめると、エネルギーが減らないので、ToDoListを続けやすくはなりました。
しかし、リストに書き出してもなかなか手がつけられず、ずっと残ってしまう項目も。
「ずっと手がつけられずに残ってしまう項目の共通点は何だろう?」
自分を責めることなく、客観的に項目を見たときに分かったことがありました。
それは、
- To Do、つまり、「やるべき」と思うと、身体が重くなって動けなくなる。
- 今日のToDoListに書いたことは、絶対に今日中にやらないといけないと思っている
- その項目を終わらせるためには、どれくらい時間がかかるのかよくわからず、ゴールをとても遠くに感じている
そう、ずっと手がつけられずに残ってしまう項目には、
- 「〜すべき」「〜ねばならない」といった強制感からくる身体の重さ
- 完了するまでに時間がどれくらいかかるかわからない途方に暮れる気持ち
この「身体の重さ」「途方に暮れる気持ち」が共通していたのです。
原因がハッキリわかると対処方法も見えてきました。
まず、「身体の重さ」を感じてしまう「〜すべき」「〜ねばならない」といった強制感については、ToDoListの冒頭に、次の一文を入れました。
「やってもいいし、やらなくてもいい」
この言葉を見ると、リストを見た瞬間、ほぼ自動反応になっていた強制感からくる身体の重さが、ふっと緩んで軽くなるのがわかりました。
身体が軽くなると、不思議とやりたくなってくるんですね。
もちろん、今はやらないでおこうと思って、意識的に後回しにする項目もありますが、「やらなくてはいけない」という強制感がないので、あとで自然と手を付けていることも増えました。
次に、完了するまでにどれくらい時間がかかるかわからない途方に暮れる気持ちです。
この途方に暮れる気持ち。目指すゴールがとても遠くにあるように見えるとき、よく感じていたんですね。
学生時代、陸上競技部で中長距離を走っていたのですが、練習はとにかく長い距離を走ります。
ロードといって、学校の外に出て一般道を走るわけですが、鍛えるためには、なだらかな道よりもアップダウンの激しい道を選んで走るわけです。
当然、キツイんです。身体も、心も。
いやもう、歩きたくなるわけですよ。
それでも、あと少しだけ頑張ろうと思って走るわけですが、ゴールは遠い。というか、そもそも視界には入ってない。
そんなとき、目標にしたのが「電柱」でした。
一番近くにある電柱までは走ろう。そこまで来たら、もう一回、次の電柱まで頑張って走ろう。
それを繰り返していると、いつのまにかゴールに到達している。
感の良い方はもうおわかりでしょう。
そう、ずっと残ってしまうリストの項目には、ゴールはあっても、「電柱」がなかった。
そもそも、今日中にできるレベルではないことをToDoListに書き込んでいたわけです。
そのことに気づいてから、ToDoListに書き込んだ項目が、遠い遠いゴールのように感じることであれば、「電柱」も一緒に書き加えました。
例えば、
- 「ブログを書く」という項目なら、「ブログのページにログインする」
- 「セミナーの資料を作成する」という項目なら、「思いついたアイデアをメモに書く」
- 「動画を編集する」という項目なら、「無料で試せる動画編集ソフトを検索する」
というように、ほんの数メートル先にあって、今いるところからすぐ手の届くところにあるような「電柱」を、です。
これによって、最初の一歩が踏み出しやすくなりました。
最初の一歩を踏み出すと、次の「電柱」が見えてきて、また一歩を踏み出すと、さらに次の「電柱」が見えてきて。。。と勢いがついて、サクサク進む。
結果、いつのまにか、ゴールにたどり着いていたのです。
改めて、整理すると、
- 「〜すべき」「〜ねばならない」といった強制感からくる身体の重さ
- 完了するまでに時間がどれくらいかかるかわからない途方に暮れる気持ち
を感じていたToDoListに対して、
- 自分を責めることを止める
- 「やってもいいし、やらなくてもいい」という一文を入れる
- やること(項目)だけでなく、電柱(最初の一歩)も書き加える
という具体的な対処法によって、ずいぶんとサクサク進むようになりました。
ここに書いた対処法は、あくまで私(赤木)にとって効果的なアプローチであり、あなたにそのままピッタリ当てはまるとは限りません。
ですが、自分のパターンを観察することによって、あなたにピッタリあった対処方法をあなた自身で見つけることができるでしょう。
まずは、自分を責めることをやめること。
そして、じっくりとあなたのパターンを観察してみてください。
きっと、思いがけない発見と気づきがあるでしょう