クライアントインタビュー
Client Interview
Vol.21 小林明美さん

Office Your Partner代表
2003年~プロコーチとして活動
2014年~無意識と脳の取り扱いを軸とするマインドフルネスNLP®(神経言語プログラミング)をコーチングに導入
2016年~グループ瞑想会を490回開催
2017年〜ビジョンマップワークショップを毎年開催(2023年6月現在)
主なお客様
社会保険労務士事務所、歯科医院、整形外科医院
建設業、経営者、個人経営者、大学講師、保険外交員、子育て中のお母様など
クライアントインタビューClinent’s Interview
クライアント:小林明美さん
インタビュアー:赤木広紀
「何か見つけたかもしれない!」と直感が走りました
- では最初に、小林さんとコーチングとの出会いを教えてもらえますか?
- 実は、新聞の広告だったんです。2002年頃でしたでしょうか。
- 新聞の広告で知った、というのは珍しいですね。
- はい、実はその頃、コンプレックスに思うことがいっぱいありまして。
今で言う、ファシリテーションのようなことをやっていたのです。
- 仕事で、ですか?
- いえ、とあるボランティア団体に関わっていて、そこで会議の進行役をつとめていました。
答えは相手の中にあるといったスタンスで進行役をしていたのですが、私が進行するとみんな下を向いて、お通夜みたいになっちゃうんです。
一方、そのボランティア団体の中心メンバーの一人が進行役をするときは、みんな楽しそうにしゃべるんですよ。
困ったな、これは何か変えないといけないと思っていたときに、新聞の広告が目に入ったんです。
- そんな動機があったんですね。ちなみにその広告には何と書いてあったのですか?
- カルチャーセンターの講座の案内だったのですが、「コーチング」という言葉と一緒に「聞き上手は人を育てる」と書いてあって、そのとき「何か見つけたかもしれない!」と直感が走りました。
そして、その「聞き上手は人を育てるコーチング入門」という講座に参加しました。
- コーチングという言葉を聞くのも、そのときが初めてでしたか?
- いえ、コーチング自体は、それ以前に本を読んだことがあったので、大まかなことは分かっていました。
聞いてもらうとすごく頭が整理できるとか、答えはその人の中にあるといったことですね。
で、コーチングの講座を受けて思ったのは、それこそ本に書いてある通りだったということです。
- 知識としては知っていたことを、そのカルチャーセンターの講座で体験したということですか?
- ええ。前からそういうことを知っていたからこそ、ファシリテーションの場で、みんなからちゃんと言葉を出してもらえないことが悔しかったんです。
本当に自分の中に答えはあるんだなっていう体験を、そのカルチャーセンターの中で何度もするわけです。私の場合、まずは聞いてもらうという体験があって、それを実感しましたね。
だから、これすごいぞ!と思っちゃって、もう楽しくてしょうがないっていうのかな。 もっと知りたい、もっと学びたいって。そんな気持ちがどんどん湧いてきましたね。
ただ、当時はただのパート勤めでしたし、カルチャーセンターの講座は3ヶ月で1万5000円でしたが、それを高いと思っていたんですよ。
でも、一歩踏み込んで、コーチングスクールの説明会に行ってしまったんですよね。
「貯金してからなんて、そんな時間もったいない」と、スクール代を出してくれることになりました
- 学びたいという気持ちには勝てなかったんですね。
- 説明会に行ったら最後、もうやりたくてやりたくてしょうがない。
魅力的なコーチの先輩たちもたくさんいて、中にはすでに福岡のNHKの番組に出演するような方もいましたから。
ただ、そのスクールの受講料はおいそれと払える金額ではなかったので、ちゃんと貯金してから始めようと思いなおして、そのときは家に帰りました。
- では、しばらく月日が経ってから、スクールで学んだのですか?
- それが、説明会から帰って主人に話したところ、「貯金してからなんて、そんな時間もったいない」と言われて。「やってみたらいいよ」と、スクール代を出してくれることになりました。
- なんと、寛大なご主人ですね!
- そうなんです。ありがたいことに主人のおかげで学び始めることができました。
スクールでは、すぐにコーチつけなきゃダメだよ、クライアントを持ってコーチングをするんですよって言われまして、もうなんかジェットコースターに乗ってるみたいに、あれよあれよという間にお金をもらってコーチングをする人になりました。
- なるほど。コーチングを学びながら、コーチングをする側にもなったのですね。
私も同じスクール出身なので、その辺りの体験は似ていると思います。
ちなみに、その頃のことで思い出せる体験はありますか? - 最初はもう緊張して、緊張して・・。
その頃は他の仕事もしていたので、平日の夜しかコーチングの仕事を入れることができません。
1回30分のコーチングセッションを、平日の夜に3枠ぐらいすることもありました。
「どなたか私のクライアントになってもらえませんか」と言ってみたところ・・・
- 他の仕事を終えてから夜にセッションを3枠入れるというのは、なかなかハードですね。
ちなみに、コーチングを受けてくれるクライアントさんを、どのように募集されていましたか? - 当時の私のコーチが主催している集まりに参加したのですが、そこで他業種の方もいる中で、話をする機会があったのです。
「クライアントがあと4人必要なんです。どなたか私のクライアントになってもらえませんか。」と言ってみたところ、バタバタと決まりました。
- クライアントになって下さいと言ってすぐにその場で決まるとは・・・ なかなか無いことですよ。
- 今、喋ってみて思ったのですが、本当に何だろう・・・ 運がこっちに向いてくれた、私をコーチにしようとしてくれたというのでしょうか・・・。
いくら声掛けしても反応がない、この段階で挫折しても、おかしくないじゃないですか。
- そうですよ。1000円でも5000円でもお金を頂いてコーチングをするというのは。
コーチを目指す多くの人にとって、それが結構大きなハードルですから。 - プロコーチになるトレーニングの一環で、有料で5人のクライアントと契約する目標がありましたが、ものすごい緊張を強いるものでした。
無料じゃダメなんですよ。だから、最初から有料でクライアントさんを募集しました。あとは、口コミで紹介してくださる方もいらして。
- じゃあ、最初からクライアントも順調に増えていったのですね。
- いえ、やはり最初はものすごいストレスを抱えていたことも思い出します。 口コミだけでなく、自分からも声をかけましたし。
そのうちに、マンツーマンのコーチングだけでなく、セミナーとかもしたいなと思って、始めるようになりました。
「集客のアテはなくていい」「とにかく行動しなさい」と言われたのです
- そうなんですね。ちなみにセミナーをするようになったのは、何かきっかけがあったのですか?
- コーチングの依頼は来るのですが、どこかで頭打ちな感じがあったのです。
当時、私自身も新しいコーチをつけていましたが、このコーチがユニークな方で、
「セミナーをしたいんです」そんな話をコーチにすると、「とにかく早く、準備だけでもしなさい」「集客のアテはなくていい」「とにかく行動しなさい」と言われたのです。
「具体的にいつ、セミナーやるのか?」は関係なく、「その話が来たとき、さっと動けるように」、そのための準備をしておけと。訳も分からずやり方もわからないまま、セミナーのスクリプトを書いていました。
- なるほど。準備をしたことで、何か変化がありましたか?
- はい。そうこうしているうちに、他のコーチの中に、カルチャースクールで教える方が出てきました。
うかうかしていられないと、私もカルチャースクールに応募したのですが、そのあとの展開が早かったのは、やはりあらかじめ準備をしていたからですね。
- 準備8割という言葉がありますが、コーチの無茶ぶりに(笑)やってみようと素直に思って行動したからこそ、そのチャンスをつかんだんですね。
- その当時、カルチャースクールで教えていたときに受講してくれた経営者の方が、「良かった!」と言って、次々と社員さんを派遣してくれました。
あと、コーチ仲間の別の経営者が勉強会を主催してくれて、そこに知り合いの方をたくさん連れてきてくれたりと、人とのつながりで最初の2,3年はコーチ業を続けてきました。
赤木さんが伝えてくれたコーチングは、私が本来知っていたコーチングだったんです
- 人とのご縁を大切にして、コーチ業を続けてこられたんですね。
ところで話は変わりますが、私と初めて会ったときの印象は憶えていますか? - 2019年に福岡で開催されたコーチのための勉強会でお会いしたのが初めてだったんですが、そのときの印象は、そうですね、フレンドリーな方だなと思いました。自分の内側を見せてくれる人だなと。
実はその頃、コーチングに対する誤解や誹謗中傷のような話も耳にすることがあって、コーチングという言葉を使わないほうがいいと言われたこともあったんです。
そんなことがあったので、コーチングはもうダメなのかなと自信を無くしかけていたときでした。初めてコーチングと出会ったときのあの気持ちから、どんどんかけ離れていって。。。
ただ、あの勉強会で赤木さんが伝えてくれたコーチングは、私が本来知っていたコーチングだったんですよ!2002年に感動したあの時のコーチングを、もう一度やってもいいんだ! そう思えたことが、泣くほど嬉しかったんです。
- あのときの勉強会が、小林さんの原点を思い出すキッカケになったんですね。
話は変わりますが、僕のコーチングがお役に立つのはどんな方だと思いますか? - そうですね。きちんと自分で、こうなりたいっていう道筋を持てている人かなと思います。そういう人って一般的には、コーチングはいらないと思われていたりします。
でも逆に、そういう人こそ赤木さんのコーチングを受けると、さらに目標に向かって行動が加速しますし、自分の一貫した想いに気づくことで、揺らがない、しっかりした土台を築けると思います。
多分、赤木さんのおかげで成功したとは誰も言わないけれど、 赤木さんのコーチングを受けたおかげで自分の状態が安定して、結果的に望んでいる状態が早く得られた。そして、それが持続できているということは、実感できると思います
そうですね、どっしりとした感覚っていうのを持ってもらえればはいいなぁと思いますね。
自分で自分の人生を本当に開いていきたいというような想いを持った方が受けるといいでしょうね。
石が転んだほうに行くんだなって気がしています
- ありがとうございます。では、最後になりますが、小林さんのこれからのビジョンや方向性といったものを聴かせてもらえますか?
- 改めて今日話してみて、私は石が転んだほうに行くんだなって気がしています。
- 石が転んだほうに行く、ですか?
- 転んだ石の軌跡、つまり、今まで歩んできた道のりを振り返ると、経営者をはじめ、組織のリーダーから支援されてきたことが多かったですね。
これまでの人生を振り返ると、そういう方々のお役に立ってきたんだということが分かったので、だとしたら、そういう方々を大切にして関わらせてもらうことで、より良い組織が生まれ、それがより良い社会を生みだしていく。そのお手伝いをより良い形でしていきたいと思っています。
- 小林さんもコーチとして活動を始めて、ここまで途切れずに20年間、コーチングをやり続けておられますよね。
- マーケティング的なことをやっても、それでうまくいったことって一つもないんですよね。
ご縁いただいて、それがずっとつながっていって。本当に皆さんのおかげで、コーチとして続けさせてもらっています。これからもきっとそういうやり方でやっていくんでしょうね。
(インタビュー 2023年8月)
インタビューを終えてAfter The Interview

これまでの人生を振り返ることで、経営者をはじめとする組織のリーダーから支持されてきたことが分かったという小林さん。一つ一つのご縁を大切に紡いできたからこそ、20年以上コーチとして活動を続けて来られたのだと共感するところがたくさんありました。
これからも、組織のリーダーを支え、励まし、力づけることで、より良い組織、より良い社会を生み出していく。そんな道を歩いて行こうとする小林さんを応援しています!!